2011年12月11日

『王朝女流和歌唱和 菅原孝標女』

◆題
 次の歌に唱和すること。

菅原孝標女
浅みどり花もひとつに霞みつつおぼろに見ゆる春の夜の月

◆詠進歌一覧

長満たき
わが恋は霞の奥の浅みどり見てもおぼろの月陰の花

戸井留子
花さらに人の心もあさ霞夜もおぼろの春の月影

裃ちの子
春の花おぼろ一つに霞みつつ闇と光を分かぬ月影

武田あさゑ
忘れじよ花は霞に隠れつつ月も心も浅みどりとは

青柳香織
黒髪に薄くれなゐの初恋は頼み浅黄の朧月かな

伊田小春
冬を経て春と思へど浅みどりけしきおぼろに濃き花もなし

岩崎純一
佐保姫や着るか着ぬかのおぼろ染め闇を霞の春の月影
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2011年11月30日

開闔岩崎純一の代表歌

 余情会の開闔を務めております岩崎純一は歌人でもあります。

暮秋 岩崎純一
木枯らしにうつろふまでの風の名におへるもみぢの紅の筆

別恋 岩崎純一
今宵よりかをらぬ風は吹きそめぬ行方たづねぬ床の扇に

 以下の岩崎のサイトにも、これまでに詠んだ多くの歌が載っております。
http://iwasakijunichi.net/
posted by 伝統和歌の会「余情会」 at 23:35| Comment(0) | 開闔岩崎純一の代表歌

余情会歌人の代表歌

舞妓 長満たき
むかし思ふ浅草臥しの向島明日は舞妓の衣のわが身を

寄松恋 長満たき
秋風に松も声する小夜すがら結ぶ梢は露の玉の緒

深川 戸井留子
この宵もあけやらぬうちの舞良戸を引き返す粋の深川の袖

祈恋 戸井留子
花稲の涙を髪につつむとも漏れて梢に結ぶ間もなし

聞香 裃ちの子
人知れずつらぬきとめぬ夕露にたまりし袖の残り香を聞く

故郷恋 裃ちの子
むかし見しをばなたづねてたびまくら女波さびしきよるの涙に

有明月 青柳香織
わが袖ははかなのよすが面影の宿りのほかはにほひ通はで

海辺恋 青柳香織
うつりゆく花は忘れんはまゆふの心の色を海にながして

梅 武田あさゑ
春の夜にそれと聞こゆるこぼれ梅くれなゐの香を空に残して

寄霜恋 武田あさゑ
待ちわぶる櫛かんざしに結ぼほれ枕にこほる霜の声かな
posted by 伝統和歌の会「余情会」 at 23:32| Comment(0) | 余情会歌人の代表歌